「おやおや、大丈夫かい?」
彼はそう言って、ハンカチを差し出してくれました。
「悲しいことがあったんだね。よかったら何があったのか話してごらん?」彼はトムと名乗り、優しくそう言ってくれました。るんるんは今までのことをトムに話しました。トムは、
「そう、いろいろと大変だったんだね。お家も恋しくなるだろう。気分転換に土ボタルを見に行ったらどうだい?このサンドイッチをあげるから、元気を出していっておいで。」
「トム、ありがとう・・・・。」
るんるんは、その夜、トムが勧めてくれた土ボタルツアーにサンドイッチ持参で参加しました。ガイドさんに連れられて、洞窟の中に入ると、暗闇に無数の土ボタルが輝いていました。まるでるんるんが生まれ育ったブッシュの星空のようです。
「パパ・・・・ママ・・・・・」
そのときです。
「おい、そこのカンガルー!お前のサンドイッチ食べないならよこせ!!」
るんるんは声がする方を振り返りましたが、そこには誰もいません。
「バカ野郎!下を見ろよ!」
そこでるんるんが下を見てみると、赤ら顔のポッサムが千鳥足で歩いていました。どうやらこのポッサムは、ツアー客用のワインをこっそりネコババしていたようです。
「酒だよ、酒!そしてツマミ!そのサンドイッチよこせや!」
るんるんがポッサムの登場に呆然としていましたが、お腹が空いているのならサンドイッチを分けてあげようと思いました。
「はい、ポッサムさん。半分こね。」
「なんだ、お前意外といいヤツじゃないか。俺の名前はポッサミー。」
そう言ってポッサムはるんるんの横に座ってサンドイッチをむしゃむしゃと食べ始めました。るんるんもポッサミーと一緒にトムのくれたサンドイッチを頬張りました。
「ポッサミーさん、土ボタルってとってもきれいだね・・・」
「おぅ、ここは俺の庭みたいなもんさ。少なくとも食べるのには困らねぇぜ。お前、もし行くところがなければしばらくここにいてもいいぜ。」
「ありがとう・・・・ポッサミーさん。」
るんるんは考えました。ここにいて、土ボタルを眺めながら暮らすのもいいのかもしれません。でも・・・・・
「ポッサミーさん、るんるんはやっぱり慎太郎を探しに行かなきゃ!」
「慎太郎?お前のいい人かい?よく分かんない展開だけど、まぁがんばれや。ヒック!」
るんるんは、ホームシックを乗り越えて、慎太郎を探し続けることを再び決意しました。
―――どうなる!るんるん!!次回へ続く―― - |